2008年夏期公立長生病院エクスターンシップを開催しました。学生・研修医・医師あわせて9名が参加し、現場を経験しながら「地域医療を考える」ワークショップを行いました。
現場で経験した症例や臨床上の疑問をふりかえる「ステップゼロ」。冠れん縮性狭心症と逆流性食道炎の鑑別で疑問に思った高齢者の胸痛の症例と若い女性の右胸痛・背部痛の症例について、検討しました。
今回はEBMの5つのステップではなく、「考える医師」に登場するPROACTIVEモデル(Hunick & Glasziou) を使って議論しました。
- PRO:問題と目標を明確化し、優先順位を考えよう
- ACT:それぞれの選択肢についてエビデンスを吟味しよう
- IVE:エビデンスと価値観を統合しよう
PROACTIVEモデルによって、より参加者の疑問が明確化することもわかりました。今後またこのツールを使ってワークショップをしてみたいです。
文献
1. Chris Del Mar et al. (名郷直樹, 吉村学監訳) 考える医師 よりよい判断をするために. Medical Science, 2008
2. 名郷直樹. 研修現場でEBMを実践しよう(1)ステップ0 わからないことをわかる. 月刊レジデント 2008, 1(3):
3. 名郷直樹. 研修現場でEBMを実践しよう(3)7つのPECO. 月刊レジデント 2008, 1(5):114-121
4. プロトンポンプ阻害薬は非心臓性胸痛患者の診断・治療にどの程度有用か?
http://www.natureasia.com/japan/ncp/ncpgasthep/pp/0511/1.php
5. Henrikson CA et al. Chest pain relief by nitroglycerin does not predict active coronary artery disease. Ann Intern Med. 2003 Dec 16;139(12):979-86
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14678917
児玉さま、いつもご紹介ありがとうございます!!
http://ameblo.jp/enjoy-docs/entry-10126021320.html