7月5日読売新聞連載「医を支える」より。
官民連携で空白日ゼロ
茂原市など7市町村で構成する長生郡市広域市町村圏組合は5月から、入院や手術が必要な2次救急の内科と外科で、基本的に管内の病院が診られる態勢を3年1か月ぶりに復活した。長生郡市救急医療体制検討委員会の宍倉朋胤委員長(宍倉病院副院長)は、「地域住民の安心をひとまず確保できた」と話す。
午後8時から翌朝6時までの2次救急を輪番で担うのは、広域組合が運営する公立の長生、民間の菅原、宍倉、山之内、福島孝徳記念の計5病院。
2006年4月以降、輪番病院が不在の空白日は多い月で14日を数え、08年も毎月10日前後あった。広域組合消防本部によると、08年は救急搬送した6897人のうち、管外搬出率は36%、2473人に上ったが、空白を解消した今年5月、夜間の管外搬送率は30%に下がった。関係者は「良い兆しだ」と胸をなで下ろした。
住民の安心を支える2次救急。広域組合の7市町村は今年度、輪番に入る5病院に業務委託費として、計1億8331万円を支出する。1回当たり約50万円は隣の山武郡市の3倍以上だが、田中市長は市議会などで「空白日の解消を優先させた」と理解を求めた。
空白日はなくなったが、「24時間」の実現は課題のままだ。病院の一般的な診療時間は午前9時から午後5時。当番前後の朝と夜に計5~6時間の空白が残る。「医療過疎地の救急医療はどうあるべきか、さらに検討していきたい」と語る宍倉委員長。挑戦は今後も続く。
(2009年7月5日 読売新聞)